
O邸
Description of the work
住まいに、竹の息づかいを
和の趣を大切にされるO様邸にて、多岐にわたる竹の設えをご依頼いただきました。
「控えめでありながら、確かな存在感を」——そのご要望に応えるべく、細部にまで竹の美意識を行き届かせた空間づくりを行いました。
【GARDEN & FACADE|外まわりのしつらえ】
建物外周には駒寄(犬矢来)を設置。
曲線を描くシルエットと丁寧に組み上げた竹組が、外観をより上品に引き立てています。
道路に面した目隠しにもなるこの駒寄は、実用性と景観美を兼ね備えた機能美の象徴です。
さらに、建物裏手には天然竹で編んだフェンスと小さな門扉をしつらえ、外構の一角に穏やかな結界を。
室内から望む庭も、格子と植栽、そして竹垣によってほどよく調和され、自然と人との距離感を優しく繋ぎます。
【TOTAL DESIGN|統一感のある佇まい】
O邸では、外構からインテリアまで竹を軸に据えることで、家全体にひとつの思想が流れるような統一感が生まれました。
ただ「竹を使う」のではなく、空間ごとにその役割と表情を見極め、職人の手仕事で丁寧に仕立てる——そんなものづくりの姿勢を、随所に込めた施工となりました。